海上コンテナの輸送システムは、ISOにより寸法や強度、外形が規格化されることで、安全・高効率な運営を実現しています。今回は、海上輸送に欠かせないコンテナのサイズや種類を解説します。
また、FCL(コンテナ輸送)とLCL(混載輸送)を使い分けるコツも紹介します。
海上コンテナとは?

海上コンテナとは、ISO規格(International Standardization Organization:国際標準化機構)で世界的に標準化されてる「国際海上貨物用コンテナ」のことです。
海上コンテナの役割と歴史
海上コンテナとは、貨物を効率的かつ安全に輸送するために設計された大型の輸送用ボックスです。現在では世界中の物流を支える標準的な輸送手段となっており、国際貿易に欠かせない存在となっています。
コンテナが登場する以前は、貨物を一つずつ船へ積み込む必要があり、積載作業には多くの時間と人手が必要でした。しかし、規格化された海上コンテナの普及によって積み下ろし作業が大幅に効率化され、輸送コストや時間が劇的に削減されました。
このコンテナ輸送の発展は物流業界に大きな変革をもたらし、現在では輸送用途だけでなく、店舗・イベントスペース・仮設施設など「会場コンテナ」としての活用にも広がっています。
コンテナの素材と形状について
最も一般的なコンテナの素材と形状は、鉄製で箱型のコンテナです。
ですが、使用目的にあわせて、様々な形状や機能を兼ね備えたコンテナが出てきました。
海上コンテナの強度について
海上コンテナの特徴の一つは、非常に高い耐荷重性・耐久性を誇る点です。
海上輸送は、数十トンにもなるコンテナを複数積み上げた状態で、数日から数十日をかけて移動します。さらに、常に海上の雨風や天日にさらされる過酷な状況が続きます。
このような状況下でも、中の貨物を傷つけずに輸送できるだけのスペックが、コンテナ最大の魅力の一つと言えます。
海上輸送コンテナの国際規格(ISO)とは
海上コンテナには、世界共通で使用できるようISO(国際標準化機構)による国際規格が定められています。この規格によってコンテナのサイズや強度、積載方式が統一されており、船舶・鉄道・トラックなど異なる輸送手段でも効率的に貨物を輸送することが可能となっています。
代表的なサイズには20フィートコンテナや40フィートコンテナがあり、港湾設備や輸送車両、荷役機械はこれらの国際規格に基づいて設計されています。ISO規格の統一により、世界中で同一のコンテナを安全かつスムーズに取り扱えることが、国際物流の発展を支えています。
海上コンテナの主な種類一覧

今からおよそ70年前、物流業界に革命を引き起こしたコンテナ。
そんな便利なコンテナにも様々な種類があります。
使用目的や構造などから、大きく「ドライコンテナ」と「特殊コンテナ」に分類され、特殊コンテナにもいくつかの種類のコンテナがあります。
ここからは、海上コンテナの種類を一つずつ解説します。
ドライコンテナ【Dry Container】

- 主な種類:20フィート、40フィート、40フィートハイキューブ
- 使用用途:一般貨物
- 内装:スチール(内壁)、ベニヤ(床)
数あるコンテナの中で、もっとも一般的で普及しているコンテナが、ドライコンテナです。スチール製の内壁ですが、床面はベニヤ板を敷いているだけなので、港では重機を使った荷役や重量物輸送の際は、扱いに細心の注意が必要です。
リーファーコンテナ(冷凍・冷蔵コンテナ)【Reefer Container】

- 主な種類:20フィート、40フィートハイキューブ
- 使用用途:冷凍貨物、冷蔵貨物(-25℃~+25℃)
- 内装:アルミ・ステンレス
リーファーコンテナは、内部温度を一定に保つ冷凍・冷蔵機能を備えた海上コンテナです。温度管理が必要な貨物を長距離輸送する際に使用され、輸送中も品質を維持できる点が特徴です。
具体的には、冷凍食品、水産物、精肉、乳製品、青果物、医薬品、生花など、温度変化による品質劣化を防ぐ必要がある貨物の輸送に適しています。
オープントップコンテナ【Open Top Container】

- 主な種類:20フィート、40フィート
- 使用用途:重量物、長尺物、崇高物(※クレーン作業可能)
- 内装:スチール(内壁)、ベニヤ(床)
オープントップコンテナは、天井部分が開放できる構造を持つコンテナです。上部からクレーンを使用して貨物を積み込めるため、高さ制限のある通常コンテナでは輸送が難しい貨物に適しています。
大型機械、建設資材、鋼材、木材、大型ガラス製品など、上方向からの積載が必要となる貨物の輸送に使用されます。
フラットラックコンテナ【Flat Rack Container】

- 主な種類:20フィート、40フィート
- 使用用途:重量物、長尺物、崇高物(※クレーン作業可能)
- 内装:スチール(内壁)、ベニヤ(床)
フラットラックコンテナは、側面および天井がなく、床面と両端の壁のみで構成された特殊コンテナです。規格サイズに収まらない大型貨物や重量物を固定して輸送できる点が特徴です。
建設機械、大型車両、産業機械、発電設備、重機、長尺鋼材など、通常のドライコンテナでは収納できない貨物の輸送に適しています。
タンクコンテナ(液体輸送コンテナ)【Tank Container】

- 主な種類:9.5KL、11KL、13KL、14.4KL、21KL、24KL、25KL、26KL など
- 使用用途:液体貨物
- 内装:ステンレス
タンクコンテナは、液体やガスを安全に輸送するために設計されたコンテナです。フレーム内部に円筒形タンクが設置されており、液体貨物の漏洩防止や安全輸送を目的としています。
主に化学薬品、石油製品、食用油、アルコール類、液体食品、液体原料などの国際輸送に使用されます。
バルクコンテナ【Bulk Container】

- 主な種類:20フィート、40フィート
- 使用用途:ドライバルク(液体以外の粉状・粒状の積み荷)
- 内装:ステンレス、ポリエチレン
バルクコンテナは、粉体や粒状貨物を包装せずに大量輸送するためのコンテナです。専用の投入口や排出口を備えており、効率的な積み込み・排出が可能です。
穀物、飼料、セメント、砂糖、樹脂ペレット、粉末原料など、ばら積み輸送が適した貨物に利用されます。
サーマルコンテナ【Thermal Container】

- 主な種類:20フィート、40フィート
- 使用用途:既に予冷や加温された貨物(例:輸入冷凍マグロなど)
- 内装:ステンレス
サーマルコンテナは断熱構造を持ち、外気温の影響を受けにくい設計が特徴のコンテナです。冷却装置は搭載されていませんが、外部温度変化から貨物を一定時間保護できます。
チョコレート、食品原料、医薬関連製品、化粧品、精密機器など、急激な温度変化を避ける必要がある貨物輸送に適しています。
ベンチレーターコンテナ(通風コンテナ)【Ventilator Container】

- 主な種類:20フィート、40フィート
- 使用用途:野菜や樹木など輸送中に換気が必要な貨物
- 内装:ステンレスなど
ベンチレーターコンテナは通気口を備えており、内部の湿気や熱気を外部へ排出できる構造となっています。通気性を確保することで、湿度による品質劣化を防ぐことが可能です。
コーヒー豆、カカオ豆、農産物、綿製品、木材製品など、湿気対策が必要な貨物の輸送に使用されます。
海上コンテナのサイズ一覧|20ft・40ft・HCを徹底比較

海上コンテナには複数の標準サイズが存在しており、輸送する貨物量や物流条件によって最適なサイズが異なります。コンテナサイズを正しく理解することで、積載効率の向上や輸送コストの最適化につながります。
国際海上輸送では主に20ftコンテナ、40ftコンテナ、40ft HC(ハイキューブ)コンテナが使用されており、それぞれ積載量や用途に違いがあります。ここでは代表的なコンテナサイズの特徴と、選定時に確認すべきポイントを解説します。
海上コンテナサイズの基礎知識
海上コンテナはISO規格によってサイズが統一されており、世界中の港湾・船舶・トラック・鉄道輸送で共通して使用できるよう設計されています。国際物流の大半は20フィートおよび40フィートコンテナを基準として運用されています。
コンテナサイズを判断する際は、単純な長さだけでなく、実際に貨物を積載できる内部空間や搬入条件を確認することが重要です。貨物の形状や重量、荷役方法によって最適なコンテナサイズは変わるため、輸送計画に応じた選定が求められます。
内寸・外寸・内容量・開口寸法などの見方
コンテナサイズを確認する際には、いくつかの重要な寸法項目があります。
外寸はコンテナ全体の外側サイズを指し、輸送機器や保管スペースへの適合確認に使用されます。内寸は実際に貨物を収納できる内部サイズであり、積載可能な荷物の大きさを判断する基準となります。
また、内容量(容積)はコンテナ内部に積載できる総容量を示し、輸送効率や積載計画を立てる際に重要な指標です。開口寸法はコンテナ扉部分の幅や高さを示しており、大型貨物やパレット貨物を搬入できるかを判断する際に確認する必要があります。
M3、CBMとは
M3(立方メートル)およびCBM(Cubic Meter)は、コンテナ輸送において貨物の体積を表す単位です。両者は同じ意味を持ち、「縦×横×高さ」で算出される容積を示します。
例えば、1m×1m×1mの貨物は1CBMとなります。特にLCL(混載便)輸送では、このCBM数を基準として運賃が計算されるため、貨物体積の把握は輸送コスト管理において非常に重要です。
40ft・40ft HCコンテナの違い
40ftコンテナと40ft HC(ハイキューブ)コンテナの主な違いは「高さ」にあります。長さと幅はほぼ同一ですが、40ft HCコンテナは通常の40ftコンテナよりも高さが約30cm高く設計されています。
この高さの違いにより、容積ベースでより多くの貨物を積載できるため、軽量かつかさばる貨物の輸送に適しています。物流効率を高めたい場合や積載容積を最大化したい場合には、40ft HCコンテナが選択されるケースが多くなっています。
ドライコンテナのサイズ
| 種類 | 20ft | 40ft | 40ft Hi-Cube | |
|---|---|---|---|---|
| 外寸 | 長さ(L) | 6,058mm | 12,192mm | 12,192mm |
| 幅(W) | 2,438mm | 2,438mm | 2,438mm | |
| 高さ(H) | 2,591mm | 2,591mm | 2,896mm | |
| 内寸 | 長さ(L) | 5,898mm | 12,032mm | 12,032mm |
| 幅(W) | 2,350mm | 2,350mm | 2,350mm | |
| 高さ(H) | 2,390mm | 2,390mm | 2,695mm | |
| 内容量 | 33.1㎥ | 67.6㎥ | 76.2㎥ | |
| 扉開口寸法 | 幅(W) | 2,340mm | 2,340mm | 2,340mm |
| 高さ(H) | 2,280mm | 2,280mm | 2,585mm | |
| 自重 | 2,200kg | 3,740kg | 3,830kg | |
| 最大積荷重量 | 28,280kg | 26,740kg | 26,650kg/28,670kg | |
| 最大総重量 | 30,480kg | 30,480kg | 30,480kg/32,500kg | |
※「自重」の数値は、一般的なものを記載しています。
※「最大積載重量」の算出方法は、ISO規格の「最大総重量」から「自重」を引いた重量になっています。
リーファーコンテナのサイズ
| 種類 | 20ft | 40ft Hi-Cube | |
|---|---|---|---|
| 外寸 | 長さ(L) | 6,058mm | 12,192mm |
| 幅(W) | 2,438mm | 2,438mm | |
| 高さ(H) | 2,591mm | 2,896mm | |
| 内寸 | 長さ(L) | 5,456mm | 11,590mm |
| 幅(W) | 2,288mm | 2,284mm | |
| 高さ(H) | 2,263mm | 2,544mm | |
| 内容量 | 28.2㎥ | 67.5㎥ | |
| 扉開口寸法 | 幅(W) | 2,290mm | 2,290mm |
| 高さ(H) | 2,221mm | 2,502mm | |
| 自重 | 2,910kg | 4,520kg | |
| 最大積荷重量 | 27,570kg | 29,480kg | |
| 最大総重量 | 38,480kg | 34,000kg | |
※「内寸」は、コンテナメーカーや製造モデル、設置される冷凍装置などによって違いが生じます。
※「自重」の数値は、設置する冷蔵・冷凍装置によって違いが生じるため、一般的なものを記載しています。
※「最大積載重量」の算出方法は、ISO規格の「最大総重量」から「自重」を引いた重量になっています。
オープントップコンテナのサイズ
| 種類 | 20ft | 40ft Hi-Cube | |
|---|---|---|---|
| 外寸 | 長さ(L) | 6,058mm | 12,192mm |
| 幅(W) | 2,438mm | 2,438mm | |
| 高さ(H) | 2,591mm | 2,896mm | |
| 内寸 | 長さ(L) | 5,456mm | 11,590mm |
| 幅(W) | 2,288mm | 2,284mm | |
| 高さ(H) | 2,263mm | 2,544mm | |
| 内容量 | 28.2㎥ | 67.5㎥ | |
| 扉開口寸法 | 幅(W) | 2,290mm | 2,290mm |
| 高さ(H) | 2,221mm | 2,502mm | |
| 自重 | 2,910kg | 4,520kg | |
| 最大積荷重量 | 27,570kg | 29,480kg | |
| 最大総重量 | 38,480kg | 34,000kg | |
※「自重」の数値は、一般的なものを記載しています。
※「最大積載重量」の算出方法は、ISO規格の「最大総重量」から「自重」を引いた重量になっています。
フラットラックコンテナのサイズ
| 種類 | 20ft | 40ft Hi-Cube | |
|---|---|---|---|
| 外寸 | 長さ(L) | 6,058mm | 12,192mm |
| 幅(W) | 2,438mm | 2,438mm | |
| 高さ(H) | 2,591mm | 2,896mm | |
| 内寸 | 長さ(L) | 5,456mm | 11,590mm |
| 幅(W) | 2,288mm | 2,284mm | |
| 高さ(H) | 2,263mm | 2,544mm | |
| 内容量 | 28.2㎥ | 67.5㎥ | |
| 扉開口寸法 | 幅(W) | 2,290mm | 2,290mm |
| 高さ(H) | 2,221mm | 2,502mm | |
| 自重 | 2,910kg | 4,520kg | |
| 最大積荷重量 | 27,570kg | 29,480kg | |
| 最大総重量 | 38,480kg | 34,000kg | |
※「自重」の数値は、一般的なものを記載しています。
※「最大積載重量」の算出方法は、ISO規格の「最大総重量」から「自重」を引いた重量になっています。
コンテナサイズごとの特徴と選び方
海上コンテナはサイズによって積載量や輸送効率が大きく異なります。そのため、輸送する貨物の種類や数量、重量条件に応じて適切なサイズを選定することが重要です。
コンテナサイズの選択は、輸送コストや荷役効率にも直結するため、貨物量・形状・輸送頻度などを総合的に判断する必要があります。
20ftコンテナの特徴・おすすめ用途
20ftコンテナは標準的な海上コンテナの中でも取り回しに優れたサイズであり、中量貨物の輸送に適しています。重量物輸送との相性が良く、貨物密度が高い場合でも効率的に積載できる点が特徴です。
主な用途としては、機械部品、金属製品、原材料、紙製品、重量物パレット貨物などの輸送が挙げられます。比較的少量かつ重量のある貨物を輸送する際に適したコンテナです。
40ftコンテナの特徴・おすすめ用途
40ftコンテナは20ftコンテナの約2倍の長さを持ち、大容量輸送に適したサイズです。軽量でかさばる貨物をまとめて輸送できるため、輸送効率の向上に寄与します。
家具、衣類、日用品、完成品製品、段ボール梱包貨物など、容積を多く必要とする貨物輸送に適しています。大量出荷や定期輸送を行う場合に多く採用されるサイズです。
40ft HCコンテナの特徴・おすすめ用途
40ft HC(ハイキューブ)コンテナは、通常の40ftコンテナよりも高さが約30cm高く設計されています。そのため、容積効率をさらに高められる点が大きな特徴です。
軽量で体積の大きい貨物や高さのある梱包製品、家具製品、樹脂製品などの輸送に適しており、積載効率を最大化したい場合に選ばれることが多いコンテナです。
FCL・LCL(混載便)とは
海上コンテナ輸送には、大きく分けてFCL(フルコンテナ輸送)とLCL(混載便)の2種類があります。輸送量やコスト、納期条件によって適した輸送方法が異なるため、それぞれの特徴を理解して選択することが重要です。
FCL(フルコンテナ輸送)

FCL(Full Container Load)とは、1本のコンテナを1荷主の貨物のみで使用する輸送方式です。コンテナを専有できるため、貨物管理や輸送計画を立てやすい特徴があります。
FCLのメリット
FCLの最大のメリットは、他社貨物と混載されないため破損や紛失リスクを抑えられる点です。積み替え作業が少なく、輸送スケジュールが安定しやすいため、納期管理もしやすくなります。
FCLのデメリット
コンテナ1本単位で費用が発生するため、貨物量が少ない場合はコスト効率が低下します。コンテナを満載できない場合でも同一料金となるため、小ロット輸送には不向きな場合があります。
LCL(混載便)

LCL(Less than Container Load)は、複数の荷主の貨物を1本のコンテナにまとめて輸送する方式です。少量貨物を輸送する際に広く利用されています。
LCL(混載便)のメリット
必要なスペース分のみ運賃を支払う仕組みのため、小ロット輸送でもコストを抑えられます。輸送量が安定していない場合や試験的な輸送にも適しています。
LCL(混載便)のデメリット
複数貨物を扱うため積み替え作業が増え、破損リスクや納期遅延が発生する可能性があります。また、仕分けや通関工程に時間を要する場合があります。
FCLとLCL(混載便)はどちらがおすすめ?
適した輸送方法は貨物量と輸送目的によって異なります。
大量輸送や定期的な物流がある場合は、輸送効率と安全性の観点からFCLが適しています。一方、少量輸送や初回取引などではLCLを利用することで無駄な輸送コストを抑えることが可能です。
一般的には、貨物量がコンテナ容量の約70%以上になる場合、FCLの方がコスト面で有利になるケースが多いとされています。
FCLとLCL(混載便)の使い分けのポイント
FCLとLCLを選択する際は、以下の要素を基準に判断すると分かりやすくなります。
- 貨物量(CBM)
- 納期条件
- 輸送コスト
- 貨物の安全性
納期を優先する場合や破損リスクを最小限に抑えたい場合はFCLが適している一方で、輸送量が少ない場合にはLCLを選択することでコスト最適化が可能です。輸送条件を整理したうえで、最も効率的な輸送方式を選ぶようにしましょう。
取扱貨物量によって判断がおすすめ
FCLとLCL(混載便)を選択する際に最も重要となる判断基準は、輸送する貨物量です。コンテナ輸送では単純に運賃の安さだけで判断するのではなく、貨物量に対して最適な輸送方式を選ぶことが総コスト削減につながります。
一般的に、輸送量が少ない場合はLCL(混載便)、一定量以上の貨物を輸送する場合はFCL(フルコンテナ輸送)が適しています。目安として、貨物量がコンテナ容量の70〜80%以上になる場合は、FCLの方が輸送単価を抑えられるケースが多くなります。
貨物量を基準に輸送方式を選定することで、無駄なスペース費用や追加作業費を避けることができ、効率的な国際物流を実現できます。
FCL・LCL(混載便)でかかる費用
コンテナ輸送にかかる費用は、海上運賃のみで決まるものではありません。輸送方式によって発生する費用項目が異なるため、必ず総費用ベースで比較することが重要です。
FCLの場合はコンテナ単位で料金が設定されるため、貨物量が多くなるほど1単位あたりの輸送コストは低くなります。一方、LCLでは使用したスペース(CBM)ごとに料金が算出されるため、小ロット輸送に適しています。
さらに、港湾荷役費、通関費用、書類作成費、倉庫取扱費、国内配送費などの付帯費用も発生するため、見積もりを比較する際にはこれらを含めた総額で判断する必要があります。
LCL(混載便)割増料
LCL(混載便)では、複数の荷主の貨物を1本のコンテナにまとめて輸送するため、追加費用が発生する場合があります。代表的なものとして、貨物仕分け作業費、積み替え費用、倉庫保管料などが挙げられます。
貨物の取扱工程が増えるほど費用が加算される可能性があり、輸送量によってはFCLよりも総費用が高くなるケースもあります。そのため、小ロット輸送であっても割増料金を含めた最終コストを確認することが重要です。
インコタームズ
インコタームズ(Incoterms)とは、国際貿易における費用負担および責任範囲を定めた国際取引条件です。代表的な条件としてEXW、FOB、CIFなどがあり、輸送途中のどこまでを売主・買主が負担するかが明確に定義されています。
同じ輸送方法であっても、インコタームズの設定によって最終的な輸送コストやリスク負担が大きく変わります。そのため、見積もり比較や契約時には必ず取引条件を確認する必要があります。
納期・破損リスクの比較
FCLとLCLでは、納期の安定性および貨物安全性にも違いがあります。FCLは1荷主専用のコンテナとして輸送されるため、積み替え作業が少なく、輸送スケジュールが安定しやすい特徴があります。また、貨物への接触回数が少ないため、破損リスクも比較的低く抑えられます。
一方、LCL(混載便)は複数貨物を同時に取り扱うため、仕分けや積み替え工程が増加します。その結果、輸送スケジュールに変動が生じやすく、破損や紛失リスクが相対的に高くなる傾向があります。
納期の確実性や貨物保護を重視する場合はFCLが適しており、コスト優先で少量輸送を行う場合にはLCLが有効な選択となります。
海上コンテナに関するよくある質問(FAQ)
海上コンテナの利用や国際輸送を検討する際には、サイズや積載量、輸送費用などについてさまざまな疑問が生じます。ここでは、海上コンテナ輸送を検討している方からよく寄せられる質問をまとめました。
海上コンテナの標準サイズは?
海上コンテナの標準サイズは、主に20ft(20フィート)と40ft(40フィート)の2種類です。これらはISO規格によって世界共通サイズとして定められており、国際海上輸送で広く使用されています。
さらに、容積を増やした40ft HC(ハイキューブ)コンテナも一般的で、軽量かつかさばる貨物の輸送に適しています。
40ftコンテナにはどれくらい積める?
40ftコンテナの内容量はおよそ67㎥前後(CBM)です。一般的にはパレット貨物で約20〜24枚程度を積載できるとされています。
大量の製品や容積の大きい貨物をまとめて輸送する場合に適しており、定期的な大量出荷にも対応できるサイズです。
20ftコンテナの積載量は?
20ftコンテナの内容量は約33㎥前後で、40ftコンテナのおよそ半分の容量となります。重量物との相性が良く、密度の高い貨物輸送に適しています。
中量貨物や初回輸送など、輸送量が比較的少ない場合に選択されることが多いサイズです。
LCL(混載便)とFCLはどちらが安い?
輸送費用は貨物量によって異なります。少量輸送の場合はLCL(混載便)の方が安くなるケースが一般的です。一方で、貨物量が増えるとコンテナ単位で輸送するFCLの方がコスト効率は高くなります。
目安として、コンテナ容量の約70%以上を使用する場合はFCLの方が総費用を抑えられる可能性が高くなります。
海上コンテナ輸送の費用相場はいくら?
海上コンテナ輸送の費用は、航路、コンテナサイズ、市況(需給バランス)、燃料価格などによって変動します。一般的にアジア圏から日本への輸送では、コンテナ1本あたり数十万円規模となるケースが多いですが、時期や情勢によって大きく上下します。
さらに、港湾費用、通関費用、書類作成費、国内配送費なども含めた総費用で確認することが重要です。
コンテナはレンタルと購入どちらがいい?
海上輸送用途においては、通常は海運会社やフォワーダーが手配するコンテナを使用するため、荷主が直接購入するケースは多くありません。
長期保管や特殊用途で自社所有を検討する場合もありますが、一般的な国際輸送ではレンタルまたは海運会社提供のコンテナ利用が主流です。
コンテナ輸送にはどれくらいの期間がかかる?
輸送期間は出発港・到着港および航路によって異なります。例えば、中国主要港から日本港湾への海上輸送は、通常1〜2週間程度が目安となります。
ただし、船積み待機、通関手続き、港湾混雑、国内配送などを含めると、全体で2〜3週間程度のリードタイムを見込む必要があります。輸送計画を立てる際は余裕を持ったスケジュール設定が重要です。
適切なコンテナを選んで輸入ビジネスを展開しよう

海上コンテナには、世界共通で規格化されているとは言え、様々なサイズ・種類のコンテナがあります。
海外ビジネス、輸入ビジネスを効率良く展開していくためには必ずマスターしておくべきポイントであると同時に、経験の少ない方には
- どのコンテナを使えばいいのか?
- どの輸送方法を選べばいいのか?
- どのような手続き、提出書類が必要なのか?
判断が難しいケースが沢山あると思います。
輸入ビジネス初心者の方は、まず、輸送コストを抑えられる混載便から始めてみることをおすすめします。そして、取扱商品量が増えたり、特殊な品目も扱うようになった際は、コンテナ便など他の輸送方法と比較検討すると良いでしょう。
タオバオ新幹線では、中国輸入代行業者として13年以上の実績があります。
「海外から商材を輸入したい」「輸入ビジネスを始めたいが、通関などの手続きを代行してもらいたい」「できるだけ輸送コストを安く抑えたい」など、混載便についてはもちろん、輸入ビジネスにおけるご質問・ご相談を承っています。
タオバオ新幹線では様々な輸送方法に対応しており、ご要望にあわせて最適な方法をご用意できます。
中国輸入に関するお問い合わせ、気になることがある方は、タオバオ新幹線の公式LINEに、お気軽にご連絡ください。